雨漏りの一時しのぎは何日もつ?場所別のやり方と本修理までの段取り
雨漏りの一時しのぎは「室内の被害を止める処置」と「雨水の入口をふさぐ処置」に分かれ、防水テープは数日〜数週間、厚手のブルーシートでも1年程度が限界です。どちらも原因を直すものではないので、処置をした日から本修理までの段取りを組むことが大切です。
夜中に天井から水が落ちてきたり、窓枠の下が濡れていたりすると、とにかく今すぐ止めたいと焦るものです。ただ、慌てて屋根に上ったり、水が出ている隙間をコーキングで埋めたりすると、ケガや被害の拡大につながることがあります。大事なのは、どこまでを自分でやり、どこから業者に任せるかの線引きと、その処置が何日もつのかを知っておくことです。場所ごとのやり方とあわせて、業者に引き継ぐまでに残しておきたい記録も押さえておきましょう。
雨漏りの一時しのぎで最初に室内でやること

雨漏りに気づいたら、外より先に室内を守ります。水が床や家電に広がるのを防ぐだけでも、後で張り替える範囲が大きく変わります。
バケツとタオルで水を受け、はねを抑える
天井から水が落ちている場合は、真下にバケツを置き、底に雑巾やタオルを入れておきます。タオルを入れるのは、しずくがはねて周囲の床を濡らすのを防ぐためです。バケツの周りにはレジャーシートやゴミ袋を敷き、フローリングの継ぎ目に水が入らないようにします。水を吸うタイプの吸水シートや紙おむつも、窓際や壁際のように細く水が伝ってくる場所に向いています。夜通し降る予報なら、寝る前に一度水を捨てておくと安心です。
電気まわりとコンセントを先に確認する
照明器具やコンセントの近くから水が出ている場合は、そのまわりの家電の電源を切り、プラグを抜きます。天井の照明から水が垂れているなら、該当する回路のブレーカーを落とすのが安全です。濡れた手で配線に触れるのは避けてください。漏電は感電だけでなく、ほこりと湿気がたまった差込口から発火する「トラッキング現象(コンセントとプラグのすき間で起きる放電・発火)」の原因にもなります。
天井の膨らみには自分で穴を開けない
天井クロスが水を含んで垂れ下がっていると、穴を開けて水を抜きたくなります。しかし、天井裏にどれだけ水がたまっているかは外から分かりません。一気に水が落ちてきたり、石膏ボードごと崩れたりするおそれがあるため、膨らみが大きい場合は真下に物を置かず、早めに業者へ連絡してください。小さな染み程度であれば、乾いたタオルで表面を拭いて経過を見るだけで十分です。
場所別の雨漏りの一時しのぎのやり方
室内の対策が済んだら、雨水が入ってくる側の処置を考えます。ただし、外での作業は雨がやみ、足場が安全な範囲に限ります。
| 場所 | 一時しのぎの方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 窓・サッシ | 枠の下に吸水シート、外側のすき間に防水テープ | サッシ下の水抜き穴はふさがない |
| 外壁 | ひび割れや目地の切れ目に防水テープ | 汚れと水分を拭き取ってから貼る |
| ベランダ | 排水口(ドレン)の落ち葉・泥を取り除く | 床の防水層を傷つける道具は使わない |
| 屋根 | 業者にブルーシート養生を依頼 | 自分で屋根に上らない |
窓サッシと外壁は防水テープで入口をふさぐ
窓まわりや外壁のひびから入っている場合は、防水テープが手軽です。貼る面のほこりと水分をしっかり拭き取り、雨水が流れる方向の下から上へ重ねて貼ると、テープの合わせ目から水が入り込みにくくなります。注意したいのは、サッシの下枠にある小さな水抜き穴です。ここは入った雨水を外へ逃がすための穴なので、テープでふさぐと逆に室内側へあふれてしまいます。
ベランダは排水口の掃除だけで止まることがある
ベランダ直下の部屋で雨漏りした場合、排水口に落ち葉や砂がたまってプールのように水があふれ、防水層の立ち上がりを越えて浸入しているケースがよくあります。この場合は排水口のゴミを取り除くだけで、その雨では止まることもあります。ブラシでこする程度にとどめ、金属のヘラなどで床面を削らないようにしてください。
屋根の一時しのぎは業者のブルーシート養生に任せる
屋根からの雨漏りでは、ブルーシートで覆って土のう袋で押さえる方法が一般的です。ただし、濡れた屋根は非常に滑りやすく、2階の屋根から落ちれば命に関わります。屋根の一時しのぎは、雨漏り修理業者や工務店に養生だけでも依頼してください。台風の後などで業者がすぐ来られないときは、室内の対策に徹するほうが安全です。
天窓や換気扇まわりは室内側で受け止める
天窓のガラス枠や、換気扇・浴室乾燥機のダクトまわりから水が落ちてくることもあります。天窓は屋根の上にあるため外からの処置は難しく、換気扇の外側フードも2階の外壁にあることが多いので、無理に外から手を出さないほうが賢明です。室内側では、天窓の下にビニールシートを広げてバケツへ誘導する、換気扇は使用を止めてカバーの下にタオルを置く、といった受け止め方で次の点検まで持たせます。
雨漏りの一時しのぎはどのくらいもつのか
一時しのぎを長く放っておいてよいかどうかは、使った材料の寿命で判断できます。目安を知っておくと、本修理までの期限が決めやすくなります。
防水テープは数日から数週間と考える
市販の防水テープは、雨と日差しを受け続けると粘着力が落ち、端からはがれてきます。貼った面に細かな凹凸や汚れが残っていれば、なおさら早くはがれます。屋外に貼った場合は「次の数回の雨をしのぐもの」と考え、数日から数週間のうちに業者の点検を受けるのが現実的です。貼ったまま何か月もたつと、テープの裏側に水がたまり、かえって外壁材を傷めることもあります。
ブルーシートは厚みで寿命が変わる
ブルーシートは「#1000」「#3000」のように厚みで呼び方が分かれており、数字が大きいほど丈夫です。屋外で長く使う養生には#3000以上が使われることが多く、メーカーの目安では耐候性はおよそ1年とされています。とはいえ屋根の上では風にあおられ、土のう袋の位置がずれてすき間ができることもあります。台風や強風のあとは、シートがずれていないか地上から確認してください。
室内の受け皿や吸水シートは「その雨の間だけ」
バケツや吸水シートは、落ちてくる水を受け止めるだけで、建物への浸入は止まっていません。雨のたびに同じ場所から水が出るなら、天井裏の木材や断熱材は毎回濡れていることになります。室内だけの一時しのぎで済ませている場合は、次の雨を待たずに調査を依頼するのが安全です。
やってはいけない雨漏りの一時しのぎ
善意でした処置が、原因の特定を難しくしたり、被害を広げたりすることがあります。とくに次の四つは避けてください。
水が出ている場所をコーキングで埋める
室内側や外壁の「水が出てきた場所」をコーキング材(すき間を埋めるゴム状の充填剤)でふさぐと、その場では止まったように見えます。しかし雨水は別の出口を探して壁の中を回り、離れた場所から漏れ出すことがあります。出口をふさいだことで、壁の中に水がたまり続ける状態になりかねません。
原因が分からないまま広い範囲をふさぐ
外壁の目地や屋根の板金をテープやコーキングで手当たり次第にふさぐと、業者が散水調査(疑わしい箇所に水をかけて浸入口を確かめる調査)をするときに、本当の入口がどこか分かりにくくなります。一時しのぎは、水の入口がはっきりしている範囲だけにとどめるのが基本です。
雨の最中や強風時に外で作業する
雨が降っている間に外へ出て、はしごで2階のサッシや雨樋を触るのは危険です。濡れたはしごは足元が滑りやすく、風が強ければバランスも崩れます。雨が続いている間は室内の対策だけを行い、外の処置は晴れて足元が乾いてからにしてください。脚立で届く1階の窓まわりでも、家族に脚立を押さえてもらうなど、一人で作業しない工夫をしておくと安心です。
濡れた断熱材や石膏ボードをそのまま使い続ける
天井の点検口から覗いて断熱材が濡れているのを見つけても、その場で取り出したり、ドライヤーで乾かしたりするのはおすすめできません。濡れた断熱材は重くなって天井板に負担をかけていることがあり、触ったはずみで落ちてくる場合があります。石膏ボードも一度水を吸うと強度が落ちるため、表面が乾いても張り替えが必要になることがほとんどです。見つけた状態を写真に残し、本修理の際に交換範囲を判断してもらいましょう。
一時しのぎから本修理へつなぐ段取り

一時しのぎをしたら、次は本修理までの準備です。この段階で残した情報が、原因の特定や保険の申請に役立ちます。
雨漏りした日時と状況を記録しておく
雨漏りが起きた日時と雨の強さや風向き、どの部屋のどこから漏れたかをメモし、写真や動画を撮っておきます。「横殴りの雨の日だけ漏れる」「長雨の2日目から漏れる」といった情報は、浸入口を絞り込むうえで大きな手がかりになります。一時しのぎをした箇所も、処置前と処置後の両方を撮影しておくと業者に正確に伝わります。
台風や強風が原因なら火災保険を確認する
台風や強風、ひょうで屋根材が飛んだり割れたりして雨漏りした場合は、火災保険の風災補償が使える可能性があります。経年劣化による雨漏りは対象外ですが、自然災害による破損であれば、応急処置の費用を含めて相談できることがあります。保険金の請求は保険法により原則3年で時効となるため、被害に気づいたら早めに保険会社や代理店へ連絡してください。
調査の方法を説明できる業者に依頼する
本修理を依頼する業者は、見積もりの金額だけでなく、どうやって原因を突き止めるかを説明できるかで選ぶと失敗が減ります。目視だけで「屋根全体の葺き替えが必要です」と言われた場合は、散水調査や赤外線調査(温度差で湿った箇所を見つける調査)の有無を確認しましょう。原因箇所が特定できれば、修理の範囲も費用も必要な分だけに絞れます。
業者が来るまでの間に室内を乾かしておく
依頼してから調査日まで数日あく場合は、濡れた部屋の換気を心がけ、除湿機やエアコンの除湿運転で湿気を逃がしておきます。濡れた家具やカーペットは壁から離し、裏側まで乾かしてください。湿ったまま数日置くと、クロスの裏や押し入れの中でカビが広がり始めます。ただし、天井の染みや床の濡れ跡はすぐに拭き消さず、写真を撮ってから処理すると、調査のときに水の通り道を説明しやすくなります。
まとめ
雨漏りの一時しのぎは、室内ではバケツと吸水材で水を受けて電気まわりを守り、屋外では窓や外壁のすき間を防水テープでふさいだり、ベランダの排水口を掃除したりする範囲にとどめるのが安全です。屋根の上の作業は自分で行わず、ブルーシート養生も業者に任せてください。
防水テープは数日から数週間、ブルーシートでも1年程度が寿命の目安で、どれも雨水の入口を直したことにはなりません。処置をした時点で記録を残し、台風などが原因なら保険も確認しながら、原因を調べて直せる業者に早めに相談することが、結果的に修理費を抑える近道になります。
雨漏りの原因調査と修理はけんおうへご相談ください
一時しのぎで水が止まっていても、雨水の入口が残っていれば次の雨で再び漏れてきます。けんおうリノベーションは、神奈川県厚木市の本社と東京オフィスを拠点に、雨漏りの調査と修繕を専門に手がけています。散水調査などで浸入口を特定したうえで、防水工事や屋根・外壁の修理まで必要な範囲に絞ってご提案し、結果を保証する形の雨漏り調査や再発保証にも対応しています。
応急処置をしたものの本修理をどこに頼めばよいか迷っている方、何度直しても漏れてくる方は、まずは現在の状況をお聞かせください。
