屋根の葺き替えにはどのくらい費用がかかる?
「家を建ててからずいぶん経つけれど、そろそろ屋根の葺き替えをするべきかな?」「屋根の吹き替えをしたいけれど、どのくらい費用がかかるのだろう?」
などとお悩みの方はいませんか?
今回は、屋根の葺き替えの費用や目安となる時期について詳しくお話をしていきます。
屋根の葺き替え工事の費用相場(総額/単価)
そもそも屋根の葺き替えにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。おおよその目安にはなりますが、確認しておきましょう。
屋根材の種類 | 施工の内容 | 総額費用(目安です) |
瓦 | 瓦交換 | 100万円から200万円以上 |
瓦をスレートに | 70万円から200万円前後 | |
瓦をガルバリウム | 80万円から200万円前後 | |
スレート カラーベストなど |
スレートの交換 | 70万円から200万円前後 |
スレートからガルバリウム | 100万円から200万円前後 | |
セメント瓦 | セメント瓦から瓦 | 100万円から250万円前後 |
セメント瓦からスレート | 100万円から300万円前後 | |
セメント瓦からガルバリウム | 70万円から200万円前後 |
各種費用相場
下地補修:2,000円から2,500円/㎡
既存屋根材撤去:2,000から3,000円/㎡
防水シート:500から800円/㎡
屋根材:5,000から9,000円/㎡
仮設足場:500から1,000円/㎡
アスベストの除去:20,000円から90,000円近く/㎡
屋根材の種類によって、この辺りの価格も大きく変動するのでよく確認しておきましょう。
屋根の葺き替えリフォームにおける工事期間
屋根の葺き替えには、一般的に1週間から2週間前後必要となります。天候に左右されやすい点や、使用している屋根材によっては1ヶ月近くかかってしまうケースもあるので注意してください。
工程のスケジュール例についてもみておきましょう。
足場組み立て(所要期間:約1日)
作業する場所の高さが2m以上の高所作業には、原則として足場の組み立てが必要です。ですので1日は足場の組み立てに費やすことが多いです。
古い屋根材の撤去 (所要期間:約1日)
日本瓦やスレート瓦など、外から見える屋根材と瓦を引っ掛ける桟木を撤去します。瓦の下からは大量の土が出ることもあり、その状況次第で屋根材撤去の所要時間は前後するので注意してください。
下地の張り替え(所要期間:約1日)
屋根の下地である野地板の傷み具合によって作業内容が異なります。傷みが少なければ既存下地の上に合板を重ねる「増し張り(所要期間:約半日)」で対応することもできますが、野地板の劣化が激しければ「張り替え(所要期間:約1日)」が必要になります。既存下地が再利用できる場合は次の工程までスムーズに移行できます。
ルーフィング (所要期間:約半日)
野地板の上に、ゴムアスファルトなどの素材でできた防水シートを張る作業になります。防水シートは屋根材の隙間から雨が入り込んできても、野地板に水が浸みるのを防ぐ役割を果たします。
屋根材の取り付け (所要期間:約2日)
接合部に防水処理を施しながら屋根材を取り付けます。同時に、雨樋の取り換えや雪止めの設置を行う場合は工期が延びます。おそらくこの工程が最も時間を要します。
足場解体/清掃 (所要期間:約1日)
足場を解体して、作業を行った家屋の周辺をきれいに清掃します。
葺き替えか、重ね葺き(カバー工法)かの判断の仕方は?
では、実際に吹き替えが必要な状況はどのような場合になるのでしょうか。
吹き替えが向いているケース
瓦屋根は「重ね葺き(カバー工法)」で上から新しい屋根材を固定することが難しいです。屋根の重量がより増えて建物全体に負荷がかかってしまい、耐震強度も弱くなってしまう危険性もあるので、「葺き替え」の方が適しています。
また、全体的に屋根材の劣化が激しい場合や、下地の老朽化が疑われる場合も、葺き替え工事を行いましょう。瓦以外の屋根で雨漏りしている場合も、下地が劣化している可能性が高いので注意が必要です。
吹き替えが向かないケース
下地の劣化や、耐震性について特段心配がなく、費用をなるべく抑えたい方にはカバー工法などの方が向いています。また、葺き替えになると屋根を総取っ替えになるため、騒音や埃などのトラブルも増えがちです。
2004年よりも前に製造されたスレート屋根の場合、葺き替えを行うと有害物質である「アスベスト(石綿)」が飛散してしまう危険性があり、カバー工法などで対応した方が安全です。「重量の不安がなく、まだ屋根を一新するほどでもない」という場合も、カバー工法がおすすめです。
屋根の葺き替えのメリット
葺き替えによって得ることのできる大きなメリットは、「住まいの寿命が延びる」という点です。葺き替えをする際は、屋根材だけでなく中の下地まですべて、新しく取り替えることになります。葺き替えが必要になるということは、建物を風雨から守る機能が失われているということです。
葺き替えをすれば屋根そのものが新造されるので、相対的に住まいの寿命を延ばすことになります。というのも、雨漏りするということは構造体の中心である柱などにダメージが及び、家の寿命を縮める可能性があるからです。
また、葺き替えを行うことで家の外観を一新することができます。よほど特殊な形状の屋根でなければ、屋根というものは家の外観の大部分を占めます。屋根を葺き替えれば建物のイメージが変わるので、家を建て替えたような新鮮さを感じることができます。
また、吹き替えのメリットとして耐震性の向上が挙げられます。日本は瓦屋根が多く使われており、瓦屋根は丈夫で耐久性も高く、メンテナンスの手間が要らない優れた屋根材なのです。しかし、瓦屋根には重量が重いという欠点があり、屋根が重いと建物の重心が高くなり、揺れの影響が大きくなります。瓦屋根をスレートなどの材料に交換すれば、大幅な耐震性の向上を期待することができます。
屋根の葺き替えのデメリット
おそらく、葺き替え最大のデメリットは葺き替えにかかる費用でしょう。屋根の塗装やカバー工法と比べて、葺き替えは屋根そのものをすべて取り替えるため、費用がかかります。
新しい屋根材が必要なだけでなく、撤去した屋根材の処分費などもコストに加算する必要があります。さらに、葺き替えに必要な工期はカバー工法よりも長いので、人件費もそれだけかかります。ですが、劣化が進んでいる屋根を何度も修理するよりかは、葺き替えてしまった方が最終的なコストは安くなるでしょう。
もう一つのデメリットは、工事中の雨漏りです。工事を行っている間だけは、屋根がない状態になるため、当然雨漏りのリスクがあります。工事中の天気はしっかりとチェックしておき、雨漏りに備える意識が必要です。
葺き替えが必要な時期の目安
一般的に、屋根の葺き替え工事が必要と言われるのは、住まいを建ててから20年から30年と言われています。
というのも、屋根材である金属やセメントはどうしても時間とともに劣化が進んでしまい、錆が生じたり割れ始めてしまうからです。
屋根材別吹き替えの目安
粘土瓦:60年から80年
スレート:20年から30年
セメント瓦:20年から30年
モニエル瓦:20年から30年
トタン屋根:10年から20年前後
屋根の葺き替えリフォームは火災保険で可能なのか?
昨今、火災保険を適用したリフォームなどの情報がインターネット上で非常に多く見受けられる時代になりました。確かに物件の状況、またはお客様のご加入中の火災保険の種類によっては、火災保険を適用して結果的に雨漏り修繕やリフォーム工事を行うことが可能な物件があることは事実です。
実際、私達も多くの物件で火災保険を適用した雨漏り修繕を行って参りました。
しかしながら、その仕組みを利用した悪質な業者も年々増加しており、正しい知識に基づいて火災保険申請を行わないと倫理的にも法律的にも違反してしまうことになり、その場合は当然被保険者であるお客様の責任も民事・刑事共に問われることになります。
私達はそういった事実が存在することを踏まえ、お客様が現在どういった保険の種類にご加入かなどをヒアリングさせて頂いた上で、どういった物件が火災保険を申請し「適用できる」のか、どういった物件が火災保険を申請し「適用できない」のかを、お客様にご説明させ頂きます。火災保険申請が可能な物件に関しては、お客様がご加入中の保険会社様へ提出する報告書の作成、被災写真撮影、図面作成、雨漏り原因箇所説明書作成など、しっかりと申請をサポートさせて頂きます。
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