雨漏り調査で色水を使うのはなぜ?メリット・方法・注意点を徹底解説
雨漏りが発生したとき、原因を突き止めるためには正確な調査が欠かせません。中でも「色水(しきすい)」を使った調査方法は、プロの現場で広く活用されている手法です。
なぜ色水を使うのでしょうか?この記事では、色水を使った雨漏り調査の仕組みや手順、他の調査方法との違い、注意点まで、誰にでもわかるようにやさしく解説します。
色水による調査の特徴を知ることで、業者選びや自宅の対策に役立てましょう。
雨漏り調査で色水を使うのはなぜ?その理由をわかりやすく解説
色水を使う理由は大きく分けて4つあります。それぞれの理由を理解することで、この調査方法の有効性が見えてきます。
目視で漏れの箇所を確認しやすくするため
色水を使えば、透明な水では見えにくい浸入箇所がハッキリと確認できます。たとえば、赤や青に着色された水が天井や壁のどこから出てきたかを目で見て確認できるため、漏れている場所を正確に特定しやすくなります。
特に屋根裏や壁の内部など、目視で確認しづらい場所では、色水が視認性を高めてくれます。これは調査の正確さに直結します。
プロが写真で記録を取るときにも、色付きの水は非常に役立ちます。
結果として、修理範囲の特定や工事の計画もスムーズになります。
建物の構造を傷つけずに調査できるため
色水調査は、建物に大きな穴を開けたり、壊したりする必要がない非破壊調査の一つです。
水を使って自然に侵入させる方法なので、壁や天井を壊すことなく漏れ箇所を突き止められます。
構造物へのダメージが少ないため、安心して実施できます。
また、修理前の調査段階でなるべく建物を傷つけたくないという人にも適した方法です。
他の方法よりもコストを抑えられるため
色水調査は、赤外線やガスを使うような特殊な装置を必要としません。そのため、費用を抑えた形で調査を行うことができます。
必要なのは、色のついた水と、散水のためのポンプやホースなどの簡単な道具だけです。
コスト面での負担が小さいことから、一般の住宅だけでなくアパートや小規模店舗でもよく使われます。
限られた予算内で雨漏りの原因を突き止めたい人には、非常に現実的な方法です。
調査結果を写真などで記録しやすいため
色水は視認性が高いため、調査中や調査後に写真で記録を残す際に非常に役立ちます。
後から施工業者が状況を確認したり、報告書を作成したりするときに、どこから漏れていたかが一目でわかります。
また、複数の色を使うことで、複数箇所の漏れを明確に識別できるのも大きなポイントです。
結果として、工事の正確さやスピードにもつながります。
色水を使った雨漏り調査の基本的な仕組みとは?

色水調査はとてもシンプルな原理で行われます。色のついた水を建物の外側から散布し、内部に浸入してくる様子を観察することで、雨漏りの場所や経路を突き止めます。
屋根や外壁に水をかけて色水の浸入を確認する方法
まずは疑わしい部分(屋根、外壁、ベランダ、窓まわりなど)に、色水をホースやジョウロなどでゆっくりとかけていきます。
水のかけ方は、実際の雨と同じように再現することが大切です。
あらかじめ調査範囲を区切りながら、水を順番にかけていくことで、どこから漏れ始めるかを確認します。
1カ所ずつ確実に調べることで、漏れ箇所の特定精度が上がります。
色水の流れ方で雨漏りの経路を特定する方法
色水が建物の中にどのように流れ込んでくるかを観察することで、水の通り道=雨漏りの経路を特定することができます。
単に「ここに水が出てきた」ではなく、「どの経路で入ってきたのか」まで把握することが、正しい修理につながります。
特に、1階の天井に雨漏りがある場合でも、原因は2階の壁や屋根だったというケースもあるため、経路確認はとても重要です。
この点で、色水は非常に役立つツールになります。
複数の色を使って原因箇所を分けて調べる方法
雨漏り箇所が複数ある場合、赤・青・緑など複数の色の水を使って、それぞれ違う場所に散布することで、漏れ箇所を色で判別することができます。
たとえば、屋根には赤、外壁には青、窓まわりには緑を使うと、室内にどの色の水が出てきたかで、どこから漏れてきたのかがわかります。
このように分けて調査することで、混同することなく複数の漏れを発見・特定できます。
複雑な構造の建物や、以前にも雨漏りがあった建物に適した方法です。
プロが行う色水を使った雨漏り調査の手順とは
実際にプロが色水調査を行うときには、いくつかのステップを踏んで正確な結果を導き出します。ここでは、一般的な調査の流れを紹介します。
現地調査で雨漏りの状況を確認する
最初に、現場を確認して雨漏りの状況や過去の履歴をヒアリングします。漏れている場所や、いつからどんなときに漏れるのかを詳しく聞き取り、現地の状態をチェックします。
場合によっては室内の天井裏や壁の中まで確認します。
また、以前修理された箇所や、外装の劣化状況などもチェックします。
この情報をもとに、どの範囲に水をかけるかを決めていきます。
調査範囲を区切って色水を散布する
調査は、一度に全体に水をかけるのではなく、エリアを小分けして順番に水をかけるのがポイントです。
色水はホースやジョウロで、自然な雨と同じように流すようにします。
色水を使う前に無色の水で試すこともあり、より慎重に調査を行います。
作業時間や雨天・晴天の状態も考慮して、最もわかりやすいタイミングで実施します。
室内側から色水の侵入状況を確認する
屋内側では、天井裏、壁、サッシ周辺などから色水の浸入がないかを目視で確認します。
懐中電灯やカメラを使って記録を取りながら、どの部分にどの色が現れたかを記録していきます。
必要に応じて、室内の天井を少し開けて中をチェックすることもあります。
この確認作業が正確な修理提案の基礎になります。
必要に応じて複数の色水で再調査を行う
1回の調査で全ての漏れを確認できない場合や、複数の可能性がある場合は、色を変えて再調査を行います。
1色目で異常がなければ、2色目を他の箇所に散布するなど、慎重に進めます。
これにより、原因が1カ所に限定できるのか、複数あるのかを見極めることができます。
再調査を行うことで、修理後のトラブルを防げます。
雨漏り調査で使う色水の種類と特徴について
色水に使われる材料は、建物や人にやさしい安全なものが使用されています。調査で安心して使用できる理由や、それぞれの特徴について解説します。
赤・青・緑などの食紅や着色剤を使う
色水には、主に食紅や着色料が使われています。これは食品にも使用されている成分であり、人体への影響がほとんどありません。
赤や青、緑などのはっきりした色は視認性が高く、写真にもきれいに映ります。
色ごとに調査範囲を分けることもできるため、原因箇所が複数ある場合の判別にも便利です。
使用する量も少量で済むため、コスト面でも優れています。
無害な成分で人体や建物に影響が出にくい
色水に使われる着色剤は、安全性の高い成分で構成されています。万が一、室内にしみ出してきた場合でも、吸い込んだり触れたりしても問題のないレベルです。
また、建材にしみ込んでも腐食や変色を引き起こすことがほとんどありません。
もちろん、事前に家具や内装を保護する対策を取ることも大切ですが、色水そのものはとても安全な調査用の液体です。
ペットや小さなお子様がいる家庭でも安心して調査を受けられます。
水に溶けやすく、色の識別がしやすい
色水に使われる色素は水に簡単に溶けるため、均一に色が広がり、ムラなく散布できます。
色がはっきりしているので、染み出してきたときの識別もしやすくなります。
調査中に複数箇所に水をかけた場合でも、色の違いですぐにどこから漏れたか判断できます。
また、色がはっきりしていることで、写真による記録や報告書の作成もしやすくなります。
洗い流しやすく、調査後の清掃が簡単
着色された色水は、水で簡単に洗い流すことができるため、調査後の片づけが楽です。
屋根や外壁に付着しても、水をかけるだけで元通りになります。
また、万が一室内にしみ出した場合でも、拭き取りやすく、掃除機や雑巾で簡単に処理できます。
清掃の手間が少ないため、調査時間も短くて済みます。
色水を使った雨漏り調査のメリットとデメリット

色水による調査は多くのメリットがありますが、いくつかの注意点やデメリットもあります。ここでは、それぞれを比較しながら解説します。
原因箇所を視覚的に確認しやすい
色水調査最大のメリットは、視覚で確認できる点です。
実際にどこから水が侵入してきたのかが、色によってハッキリわかります。
これにより、修理が必要な範囲を的確に特定でき、無駄な工事を避けられます。
業者側だけでなく、施主側にとってもわかりやすいため、信頼性が高まります。
低コストでスピーディに実施できる
色水調査は、準備や使用する機材が少なく、コストを抑えて短時間で行えるのが魅力です。
1日で完了するケースがほとんどで、すぐに修理の計画に入れます。
また、材料費もほとんどかからないため、他の調査方法と比較してリーズナブルです。
急いで原因を突き止めたいときにも向いています。
建物への負担が少なく安全性が高い
非破壊調査である色水調査は、建物を壊すことなく調べられるため、特に古い建物に適しています。
安全性が高く、構造体や断熱材などへの影響もほとんどありません。
補修工事前の一次調査として最適な方法です。
建物の寿命を延ばすためにも、負担をかけない調査方法は重要です。
天候に左右されやすく正確性に差が出る
デメリットとしては、天候や湿度、気温の影響を受けやすいことが挙げられます。
特に晴天が続いている時期には、実際の雨のような状況を再現しにくいことがあります。
また、散布の仕方によっても結果に差が出やすく、経験が求められる部分です。
プロに依頼することで、より精度の高い調査が期待できます。
誤って周囲を汚すリスクがある
色がついているため、誤って家具や壁紙、カーテンなどを汚してしまうリスクもあります。
そのため、事前に養生(カバー)をしっかり行うことが重要です。
調査に慣れていない人が行うと、後片づけが大変になることもあります。
信頼できる業者に依頼し、必要な対策を事前に確認しておくと安心です。
他の方法と比較した色水を使う雨漏り調査の特徴とは?
雨漏り調査には他にもさまざまな方法がありますが、それぞれに違った特徴があります。ここでは、色水調査が他の方法とどう違うのかを見ていきましょう。
赤外線調査よりも費用が安い
赤外線カメラを使った調査は高精度ですが、機器のレンタル費用が高くつきます。
色水調査はそういった機器を使わないため、数万円単位で費用を抑えることが可能です。
また、一般住宅では過剰な機器を使わなくても、色水だけで十分に原因がわかるケースが多いです。
コストを抑えながらも効果的な調査ができる点で、非常に優秀な手法です。
散水調査よりも漏れ箇所が特定しやすい
散水調査は、水だけを使って漏れを確認する方法ですが、水が透明なため、漏れてきても確認しづらいという難点があります。
色水であれば、色がはっきり見えるため、より早く漏れを発見できます。
また、複数箇所を調査する場合にも、色の違いで識別しやすいのがメリットです。
視認性の違いが、調査結果に大きな差を生みます。
煙やガスを使う方法より安全性が高い
煙やガスを使った調査方法もありますが、密閉空間での作業が必要になり、臭いや安全面の懸念があります。
小さな子どもや高齢者がいる家庭では、気になるポイントでしょう。
色水は安全性が高く、外で作業するだけで済むため、身体への影響がほとんどありません。
周囲への配慮を重視したい場合には、色水調査が適しています。
経験や知識によって結果に差が出る
色水を正しく使って調査するには、水のかけ方や浸入のパターンを読む知識と経験が必要です。
業者によって調査精度に差が出るのも事実です。
信頼できる業者を選ぶことで、より正確な結果が得られます。
見積もりや事前説明の際に、過去の実績や調査手順をしっかり確認することが大切です。
色水による雨漏り調査でよくある疑問とその答え
色水調査については、初めて聞く方にとって疑問や不安もあるでしょう。ここでは、よくある質問にわかりやすく答えていきます。
色水は家具や壁にシミが残らない?
基本的に、色水は水溶性のためシミになりにくいです。
ただし、紙素材や布製の家具に染み込むと色が残ることがあるため、養生は必須です。
プロの業者であれば、家具をシートで覆ったり、壁にカバーをかけたりして対策を行います。
万が一に備えて、調査前に室内の状態を写真で記録しておくと安心です。
雨の日でなくても調査はできる?
晴れた日でも色水を使えば調査可能です。
実際には、雨を人工的に再現するように水をかけて調査するため、天候に関係なく実施できます。
ただし、極端に暑い日や風の強い日は、調査の精度が下がることもあるため、天気のチェックは重要です。
業者と日程調整をして、最適なタイミングで調査しましょう。
DIYでの色水調査は可能?
結論から言えば、DIYでも色水調査は可能ですが、正確な結果を出すのは難しいです。
水のかけ方や時間の測定、室内の確認など、専門知識が必要な工程が多く含まれます。
誤った判断で余計な工事をしてしまうリスクもあるため、できればプロに依頼するのがベストです。
DIYで行う場合は、必ず安全対策と十分な準備をして行いましょう。
調査後の掃除や処理はどうする?
プロの業者であれば、調査後に色水をしっかり洗い流すところまで対応してくれます。
屋根や壁の洗浄、室内の拭き取り、ゴミの処理などが含まれることが多いです。
事前に見積もりや契約内容で、清掃費用が含まれているか確認しておくと安心です。
自分で掃除をする場合は、色が残らないように速やかに水拭き・乾拭きを行いましょう。
まとめ|雨漏り調査で色水を使う理由とプロの技術を理解しよう

色水を使った雨漏り調査は、低コスト・高精度・安全性の高さが魅力の調査方法です。
色を使うことで目視での確認がしやすくなり、原因箇所の特定や記録にも非常に役立ちます。
ただし、正確な調査には経験と知識が必要なため、実施する際は信頼できる業者に依頼するのが確実です。
雨漏りに悩んでいる方は、ぜひ色水による調査を検討してみてください。
目に見える結果で、納得のいく修理計画が立てられるでしょう。
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